【10月1日 Xinhua News】世界知的所有権機関(WIPO)はこのほど、「2021年版グローバル・イノベーション・インデックス(GII)」を発表した。中国には世界をリードする科学技術クラスターが19カ所あり、中でも上海市は世界の「科学技術クラスタートップ100」でニューヨークを抜いて8位と、昨年より順位を一つ上げた。ランクインした中国の科学技術クラスターのうち、長江デルタ地域(上海市、江蘇省、浙江省、安徽省)の江蘇省南京市(18位)、浙江省杭州市(21位)、江蘇省蘇州市(63位)、安徽省合肥市(73位)は順位を大きく伸ばし、中国にとって無視できない「イノベーションクラスター」になりつつある。 

 上海市知識産権(知的財産権)局の統計によると、上海では20年の特許協力条約(PCT)に基づく国際特許出願件数が3558件に上り、伸び率は2年連続で28%を超えた。また、集積回路(IC)、バイオ医薬、人工知能(AI)の3大先導産業に関する発明特許の権利付与にかかる期間が国際的な慣行より半分、またはそれ以上短縮されている。 

 今年は長江デルタから上海以外に南京、杭州、蘇州、合肥の4都市がランクインを果たし、同地域は科学技術クラスタートップ100入りが最も多い中国の地域となった。また、これら4都市は順位を前年よりそれぞれ三つ、四つ、九つ、六つ上げており、上昇幅は上位100都市の中でもトップクラスとなった。

 中国のGIIは13年以降9年連続で上昇し、今年は12位だった。中所得国のトップに立っただけでなく、上位30位の中で唯一の中所得国となり、世界のイノベーションリーダーとしての地位を確立した。 

 上海は上海市経済情報センターが作成する「世界科学技術革新センター評価リポート」で順位を上げ続けている。同リポートは2018年以降、毎年発表されており、上海はこの4年で順位を九つ上げた。これは上海科学技術革新センターの集中度とアピール度が向上し、特にイノベーション資源の集積力、科学技術成果の影響力、イノベーション環境の吸引力、新興産業のけん引力、地域への波及力といった「五つの力」が強まり続けていることを示している。 (c)Xinhua News/AFPBB News