【9月30日 AFP】ポーランド当局は、ベラルーシとの国境沿いに集まった移民に越境を思いとどまらせるため、この一帯に存在する外国の携帯電話番号に宛てて「帰れ」と警告するテキストメッセージを一斉送信した。

 英語版のメッセージには「ポーランド国境は封鎖されている。ベラルーシ当局は、あなたにうそを教えた。(ベラルーシの首都)ミンスクに帰れ!」と書かれていた。ポーランド内務・行政省は、28日だけで約3万1000件のメッセージを送ったことを明らかにした。

 メッセージに添えられたリンク先のウェブサイトには、不法入国すれば「投獄される恐れがある」との警告文が、英語、フランス語、アラビア語、ロシア語、ポーランド語で記載されている。

 ポーランドはこの数週間でベラルーシ国境に数千人規模の部隊を配備し、有刺鉄線のフェンスを設置。非常事態を宣言し、全長400キロに及ぶ国境にジャーナリストやNGO関係者が接近するのを禁じた。

 国境付近では気温が下がってきているため、複数のNGO団体が人道危機を警告し、移民に医療支援を提供する許可を求めている。

 ポーランド政府は今週、8月以降に入国を阻止した移民は8200人に上ると発表。1200人が入国に成功したが、身柄を拘束されたと明らかにした。

 欧州連合(EU)は、ベラルーシ政府が反体制派の弾圧に対するEUの制裁への報復として、意図的に移民をポーランドに流入させようとしていると非難している。(c)AFP