【9月30日 AFP】米軍制服組トップのマーク・ミリー(Mark Milley)統合参謀本部議長は29日、20年間のアフガニスタン戦争で米国が「敗北した」と率直に認めた。

 ミリー氏は下院軍事委員会の公聴会で米軍のアフガン撤退や混乱を招いた首都カブールからの退避作戦について問われ、「アフガン戦争がわれわれの望んだ条件で終わらず、(イスラム主義組織)タリバン(Taliban)が政権を掌握したことは、誰の目にも明らかだ」と語った。

 さらに20年にわたったアフガン戦争について「戦略面で失敗していた」と説明。「最後の20日間、最後の20か月間で敗北したわけではない」として「過去からの戦略的決定が積み重なって起きたことだ」と続けた。

 ミリー氏は米国の敗因として、2001年のアフガン侵攻直後にアルカイダ指導者のウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者を拘束または殺害する機会を逃したこと、2003年にイラク侵攻を決定し、アフガンから米軍を移動させたこと、タリバンの後ろ盾となってきたパキスタンに効果的に対処しなかったこと、数年前にアフガンから顧問を撤退させたことなどを挙げた。(c)AFP