【9月30日 AFP】ボクシング、WBC世界ヘビー級王者のタイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)は29日、来月に迫る元同級王者デオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)との3度目の対戦は、相手にとって「のるかそるか」の大勝負だとして警戒感を示した。

 30勝(21KO)1分けの無敗王者フューリーは、10月9日に米ラスベガス(Las Vegas)でワイルダーと3度目の対戦を迎える。この試合は35歳のワイルダーにとって、フューリーに7回TKOで敗れ王座から陥落した昨年2月以来のリングとなる。初対戦となった2018年のロサンゼルスでの世紀の一戦は、引き分けに終わっている。

 フューリーは当初、先日WBAスーパー・IBF・WBO王座から陥落したアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)との統一戦を今年行う予定だったが、5月に独立仲裁人の裁定が下りワイルダーと再戦することとなった。

 試合は7月に予定されていたものの、フューリー陣営から新型コロナウイルス感染者が相次いだことを受けて延期された。

 29日のビデオ会見でフューリーは報道陣に、剛腕ワイルダーにとって来週の試合は「のるかそるか」の大勝負になると話した。

「自分が唯一しないようにしているのは、誰であっても過小評価しないこと。世界一小さな相手でも、世界一太った相手でも決して甘く見ることはない」

「失敗はしない。これはデオンテイ・ワイルダーの人生におけるいちかばちかの大勝負となる。誰もが試合に負け、ひどい夜を過ごすことがある。これは彼の運命を左右する試合だ。彼は下馬評が低い。相手にとってはメリットばかりで失うものがない」

「誰もが俺があいつを倒すことを期待しているし、そうするつもりだが、今最も危険な状態にあるデオンテイ・ワイルダーを見限ることはできない」 (c)AFP