【9月30日 AFP】ラグビーの南半球4か国対抗戦、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2021)に出場するアルゼンチン代表の選手6人らが29日、新型コロナウイルスの公衆衛生命令に違反して許可なく豪クイーンズランド(Queensland)州からニューサウスウェールズ(New South Wales)州に出かけたため、大会から追放された。

 静養のためチームが拠点を置くゴールドコースト(Gold Coast)を離れてバイロンベイ(Byron Bay)に向かった選手6人とスタッフ2人は、29日夜に州境を越えてクイーンズランドに戻ろうとして足止めされた。

 新型コロナウイルスの規制下では、ニューサウスウェールズのような感染拡大エリアからクイーンズランド入りする場合、許可を得ていなければ強制隔離下に置かれることになる。

 SANZAAR(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチンの4か国からなるラグビー連合協会)は、「今回の州境を越えた外出は、現在のクイーンズランド州政府の公衆衛生命令および、SANZAARのラグビーチャンピオンシップにおけるバイオセキュリティー計画に明確に違反している」とし、「大会規定に違反したため、この集団の全員は今後のラグビーチャンピオンシップの参加資格を失った」と発表した。

 44選手が豪入りしたアルゼンチンは、10月2日にゴールドコーストで行われる第6節でオーストラリアと対戦する。

 大会から追放されるのはセバスティアン・カンセリエレ(Sebastian Cancelliere)、ホアキン・ディアスボニーラ(Joaquin Diaz Bonilla)、フェリペ・エスクラ(Felipe Ezcurra)、パブロ・マテーラ(Pablo Matera)、サンティアゴ・メドラノ(Santiago Medrano)、サンティアゴ・ソシノ(Santiago Socino)の6選手、そしてマネジャーのルーカス・チッカレリ(Lucas Chioccarelli)氏、映像分析担当のロドリゴ・マルティネス(Rodrigo Martinez)氏だという。

 プロップのメドラノとナンバー8のマテラはレギュラーで、8-27でオーストラリアに敗れた前週末の試合にも先発出場し、ソシノは途中から起用された。

 アルゼンチンラグビー協会(UAR)は、ニューサウスウェールズで足止めされている選手とスタッフは「全員が完璧な健康状態」にあるとし、処分が決まるまでホテルに隔離されていたと明かした。(c)AFP