【9月29日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(18)は28日、各国政府による過去30年間の怠慢を非難し、若者世代は各国首脳による「空虚な言葉と約束に埋もれている」と糾弾した。

 11月の気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を前にイタリア北部ミラノ(Milan)で開催されたイベント「ユース・フォー・クライメート(Youth4Climate)」で演説したトゥンベリさんは、各国政府が十分な温室効果ガス削減と資金提供の誓約をしていないのにもかかわらず、「恥を知ることなく自画自賛している」と非難。各国首脳の言葉には行動が伴っていないと指摘した。

 トゥンベリさんは、COP26開催国である英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相が4月の演説で用いた表現などに言及し、「『これは金がかかり、政治的に正しいグリーンなバニーハギング(環境保護活動を指す侮蔑的表現)行為ではない』だの、『よりよく再建する』だの、『グリーン経済』だの、『2050年までのネットゼロ』だの、『気候中立』だの」と列挙。「私たちの指導者とされる人たちから発せられるのは、こうした言葉だけ。聞こえはいいけれど、今のところ何の行動にもつながらず、私たちの希望や夢はこうした空虚な言葉や約束に埋もれている」と批判した。

 3日間にわたり開かれる「ユース・フォー・クライメート」では、世界各国から約400人の若い活動家が集結。11月に英グラスゴーで開催されるCOP26を前に、今週末に開かれる閣僚級会合に提出する共同宣言を準備する予定だ。(c)AFP