【9月29日 AFP】アフガニスタンを制圧したイスラム主義組織タリバン(Taliban)は28日、女性の選挙権を認めた1964年制定の憲法を一時的に復活させると発表した。ただ、同意できない要素は一切排除するとしている。

 タリバン政権の暫定法相は、「一時期間にわたり、モハメド・ザヒル・シャー(Mohammed Zahir Shah)元国王時代の憲法を採用する」と発表。しかし、シャリア(イスラム法)や、タリバンが樹立を宣言したイスラム首長国の原則に抵触する文言はすべて削除するとした。

 ザヒル・シャー国王は即位翌年の1964年、立憲君主制を導入し、同憲法を制定。73年に政権を追われるまでの10年近くにわたり議会制民主主義体制を敷き、アフガニスタンに短い民主主義の黄金時代をもたらしていた。

 タリバンは1996年から2001年までの強権支配で、女性の社会生活を厳しく制限し、就労や教育などを禁止。今年8月中旬に復権した後には、より穏健で、多様な人々が参加する統治を約束していたが、今月初めに発表された暫定内閣は主要閣僚が強硬派で占められ、女性は一人も含まれていなかった。(c)AFP