【9月29日 Xinhua News】中国では年初以降、レアアース(希土類)の主要製品であるプラセオジム、ネオジム、テルビウム、ジスプロシウムなどの価格が10年ぶりの高水準を更新した。価格が高騰するにつれ、川下部門に価格が円滑に伝わりにくくなり、取引は次第にこう着状態となり、一部の中小規模磁性材料メーカーは自主的な減産に踏み切った。非鉄金属価格情報サイト、上海有色網がこのほど、安徽省合肥市で開催した2021中国希土類・永久磁石産業市場応用発展フォーラムで、同社の侯瑾辰(Hou Jinchen)上席アナリストが明らかにした。

 下半期(7~12月)は、レアアースの供給サイドで電力制限や環境監査、ミャンマーの国境閉鎖といったリスクが頻発し、供給のひっ迫を招く可能性があるという。一方、エアコンや自動車、省エネエスカレーターなど末端の消費分野は引き続き好調で、供給不足の顕在化はレアアースの価格上昇を後押しする見通し。

 今年はミャンマーからの輸入状況が芳しくなく、上半期(1~6月)の混合レアアース炭酸塩の輸入は77・5%の大幅減となった。7月半ばに国境が封鎖となった影響で、未分類希土類酸化物の輸入は7月が53%減、8月が93%減となった。(c)Xinhua News/AFPBB News