【10月2日 AFP】シリアのシンガー、シャディ・サファディ(Shadi Safadi)さんは、仲間と結成したバンド「サファル(Safar)」で活動している。どうすれば停電に負けずに低予算でミュージックビデオを制作できるのかアイデアを出し合ったところ、停電を受け入れるしかないという結論に達した。

 撮影は電池式の照明を使い、小さな部屋の中だけで行った。暗く長い夏の夜を空調なしで過ごしてきた多くのシリア人にとって、親近感のあるユーモラスな作品に仕上がった。

 完成したミュージックビデオ『Ya Weel Weely』をユーチューブ(YouTube)に公開すると、視聴回数はわずか数日で500万回を突破した。

 取材に応じたサファディさんは、「部屋の広さは4平方メートル。ものすごく暑い日で、停電の中、14人で作業しました。使っていたバッテリーが少なくなって、照明をいくつか消さなければなりませんでした。12~13時間作業してとても疲れましたが、楽しい体験でした」と話した。

 映像前半はミュージックビデオの一部、サファルより提供。後半は作業するサファルのメンバー、8月13日撮影。(c)AFP