【9月28日 People’s Daily】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は9月2日、2021年中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)グローバルサービス貿易サミットで、中小企業の革新・発展を引き続き支援し、新三板(ベンチャー企業を対象とした中国の店頭株式市場)改革を深化させ、北京証券取引所を設立し、革新型中小企業へのサービス提供の主要陣地を構築すると述べた。工商部門の登録情報によると、北京証券取引所有限責任公司は3日に設立された。

 新三板の2013年の正式な運営開始以来、資本市場が中小企業にサービス提供の重要なプラットフォームになっている。2016年、新三板は最初に創新層、基礎層に区分され、2020年に精選層が新たに設立され、異なる階層の企業状況に応じて発行がなされ、取引などの基盤制度が徐々に形成されてきた。そのうち、精選層は1年余りの実践を経て、中小企業へのサービス提供の公開市場の機能をおおむね整え、一部の「規模が小さく優れた」優良中小企業を引きつけてきており、市場のパフォーマンスは良好だ。

 今回の新三板改革の深化は、新三板精選層を北京証券取引所に変更・設立することだという。同取引所を建設する主な構想は、証券法を厳格に順守し、段階別に実施し、順を追って進む原則に従い、精選層の各種基礎制度をすべて採用し、同取引所の上場会社が創新層に登録する会社から選出され、新三板基礎層、創新層と同取引所の「一つひとつ漸進的に進める」市場構造の維持を堅持し、試行証券の発行登録制度を並行することだ。

 中国証券監督管理委員会(証監会、CSRC)は新三板精選層を基礎に北京証券取引所を設立するには、中国の特色のある多層的な資本市場体系の整備を推進し、新三板前期の改革の探求の上で、精選層の法的地位と市場機能をさらに高め、体制面・仕組み面の発展のボトルネックを克服し、革新型中小企業にオーダーメードした取引所を建設し、新三板の中小企業の科学技術革新支援の金融普遍化の道を模索する。

 北京証券取引所は主に革新型中小企業にサービスを提供し、中小企業の特性に合う差別化制度を構築する。融資額、取引量、バリエーションレベルの面で、上海証券取引所・深セン(Shenzhen)証券取引所とは異なる特徴が表れる見込みだ。

 北京証券取引所の設立後、全国中小企業株式譲渡システム有限責任会社が統一的に管理し、創新層、基礎層の統一的調整、制度との連動を堅持し、市場構造のバランスを維持する。同取引所は創新層、基礎層の発展・拡大する革新型中小企業を受け入れる。主に、より効率的な公開市場融資取引サービスを提供し、創新層、基礎層に対する模範的な先導と「恩返し」機能を形成し、新三板全体の市場の活力を引き出し、スタートアップ中小企業に対する吸引力を高め、革新・創業の意欲を高め、適格投資家の積極的な参加、上場企業の前向きかつ良好なマーケット・エコシステムの形成を推進する。

 制度について、北京証券取引所は精選層の各基礎制度をすべて採用し、革新型中小企業の特徴に合う発行・上場制度および情報開示制度の確立を模索する。特に、精選層のより柔軟な取引制度を堅持し、連続競売取引を実施し、新株上場初日は値幅制限を設けず、翌日から値幅制限を30%に設定し、市場の弾力性を高める。(c)People’s Daily/AFPBB News