【9月28日 Xinhua News】中国の複数の自由貿易試験区(自貿区)や海南省(Hainan)自由貿易港(自貿港)ではこのところ、重要プロジェクトが相次ぎ実施されている。現代サービス業やハイテク産業、先進製造業などが重点分野になっている。

 専門家は、自貿区や自貿港の発展が産業融合とイノベーション促進の新段階に入ったと指摘する。制度改革の一層の深化、主導産業の育成などが強化されるにつれ、プラットフォーム建設と産業発展の両方で高度化が進むとの見方を示す。

 海南省の洋浦保税港区では、1~8月に1135社が新規に登録し、登録企業総数は1780社になった。中国海運大手の中遠海運控股(コスコ・シッピング・ホールディングス)や中国製薬大手の中国医薬集団(シノファーム)など世界企業番付「フォーチュン・グローバル500」に名を連ねる企業も続々と進出し、一連の重要プロジェクトを実施した。同省は今年以降、重要プロジェクトの集中契約式をすでに4回開催しており、プロジェクト242件が契約された。投資総額は1140億元(1元=約17円)を超え、投資範囲は観光業と現代サービス業、ハイテク産業の三大主導産業全域に及んでいる。

 自貿区では契約と協力で朗報が続いた。上海市商務委員会の申衛華(Shen Weihua)副主任によると、上海自貿区臨港新片区(エリア)では、一連の質の高い最先端産業の外資系プロジェクトや外資系企業本部プロジェクトが次々と実施され、1~7月の外資導入額(実行ベース)が前年同期比55%増の4億3700万ドル(1ドル=約111円)となった。臨港新片区は設立後2年間の契約プロジェクト件数が765件、投資総額が4478億元に上った。

 山東省(Shandong)自貿区青島片区では、総投資額503億元の代表的重点産業プロジェクト48件が集中契約された。投資範囲には現代海洋と国際貿易、海運物流、現代金融、先進製造の五大主導産業が含まれている。(c)Xinhua News/AFPBB News