【9月28日 AFP】女子テニス、四大大会(グランドスラム)通算4勝を誇り、メンタルヘルスの問題で現在休養中の大坂なおみ(Naomi Osaka)は、プレーを再開することに「うずうず」しているとして、近いうちに競技復帰を果たす可能性を示唆した。

 試合後のメディア会見が自身の問題を深刻にしていたと告白した大坂は、米ケーブルテレビ局HBOの番組「The Shop」で、「プレーを再開するつもり」とコメントした。

 さらに、復帰時期については「近いうちになると思う」とし、「プレーを再開したくてうずうずしている」と付け加えると、「自分にとって、勝敗はあまり問題じゃなくなると思う。とにかく、コートに戻る喜びを感じるはず」と語った。

 大坂は今年の全仏オープン(French Open 2021)で初戦を突破した後、自身のメンタルを守るためとして選手に義務付けられている試合後の会見を拒否して罰金を科され、その翌日に大会を途中棄権。続くウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)の出場も辞退した。

 そして7月に開催された東京五輪と先月のウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2021)で早期敗退に終わり、全米オープン(US Open Tennis Championships 2021)でも3回戦で姿を消した後、競技から離れて無期限の休養に入ると表明した。

 世界ランキングでトップ5から陥落した大坂は、「以前は競技に臨むことが大好きで、とにかく競争心があった」といい、「試合が長引いたときは、それが長いほど楽しさも増していた」と振り返った後、「最近は試合が長引くほどストレスが増すようになり、自分を見つめ直すための休養が必要だった」と語った。

 一方、グランドスラムで通算20勝を誇るロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)も、男性誌「GQ」に対して、選手とメディアの関係を改善すべきだとの認識を示し、「選手、大会、報道陣が一所に集まって『オーケー、何がそちらの利益で、何がこちらの利益になるのか』とじっくり話し合う必要がある」と呼び掛けた。

「大改革が必要だ。あるいは、少なくとも現状より前に進むことだ」と強調したフェデラーは、「気分が落ち込んでいるときでも、世界の報道陣の前ではある程度の振る舞いをしなければならないのは分かっている。テニスプレーヤーはアスリートでありプロフェッショナルであることを自覚している必要があるが、われわれは人間でもある」と話した。(c)AFP