【10月1日 People’s Daily】最近では、中国(上海)自由貿易試験区臨港(Lingang)新エリア内のプロジェクト建設が加熱している。8月16日は31のプロジェクトが完工し、17日は42件のプロジェクトの契約が集中的に結ばれ、、18日は第3四半期(7〜9月)の24のプロジェクトが集中的に着工し、新たな建設ブームを巻き起こした。

 臨港新エリアの海洋イノベーションパークには、中航凱邁、仲海科技、伊斯艾傳媒科技等15社の企業が同時に入居契約を締結し、総投資額は20億元(約340億円)を超え、総生産額は80億元(約1360億円)を超える見込みだ。

 2025年までに、同パークの物件面積は100万平方メートルを超え、年間生産高は300億元(約5100億円)に達し、2035年までに、千億元級の園区になり、世界的なブルーエコノミー産業生態圏になる見通しだ。

 臨港は最先端産業に焦点を当て、「4+2+2」の戦略的位置付けをめぐり、質の高い発展の成長拠点を形成しつつある。このうち「4」は集積回路、バイオ医薬品、民間航空、AIの4大核心産業を指す。二つの「2」はスマート新エネルギー自動車とハイエンド装備製造の既存の2大優勢産業と、グリーン再製造と水素エネルギー産業の2大未来産業だ。

「各分野でのブレークスルーは、臨港の産業チェーン全体の発展を導いた」と、中国共産党臨港新エリア工作委員会の呉暁華(Wu Xiaohua)副書記は感慨深く語った。データによると、過去2年間で、臨港新エリアの契約プロジェクトは累計765件、投資額は4478億3100万元(約7兆6100億円)に及んだ。新規企業数は4万329社、年平均成長率は53.7%となり、登記資本金は6742億元(約11兆4600億円)増加し、年平均成長率は218.5%となった。臨港新エリアは絶え間なく新運動エネルギーを集積し、産業発展が加速し、上海経済発展の成長の極とエンジンの役割を明らかにしている。

 2019年8月、「中国(上海)自由貿易試験区臨港新エリア総体方案」が発表され、新エリアが投資の自由、貿易の自由、資金の自由、運輸の自由、就業の自由などを重点に、投資貿易の自由化と利便化の推進を支持することが打ち出された。

 昨年、臨港新エリア投資プロジェクト許認可審査センターが設立された。今年、臨港は再度許認可サービスを加速させ、「ワンストップ式土地取得着工」と「ワンストップ式完工生産開始」を率先して実現することを目指している。また、現地では企業の給水、電力・ガス供給関連工事の無料化メカニズムを打ち出し、今年7月までに、すでに聞泰科技、格科微電子、商湯科技等の企業の63の産業プロジェクトが参加し、10億元(約170億円)以上の工事コストの節約が可能となった。

 新エリア内の金融、貿易、集積回路、AIなどの企業にとって、国際データの交換比率が速ければ速いほど、競争発展の意義は大きい。このため、臨港は国際インターネット専用通路を建設し、園区から国際通信業務輸出入局に直通するデータ専用通路を建設・開通させ、国際インターネットアクセスの質を向上させた。今年6月までに9社が11の専用通路を申請し、このうち6本が完成した。

 インフラサービスを向上させ、ビジネス環境を最適化させるとともに、臨港は公園都市、無廃棄都市、低炭素都市、グッドガバナンス都市などの建設を全力で推進し、高品質、一体化、持続可能な生態環境システムを構築し、国際市場の影響力と競争力の強い特別な経済機能エリアを実現するために生態環境の保障を提供している。(c)People’s Daily/AFPBB News