【9月26日 AFP】ボクシング、WBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級タイトルマッチが25日、英ロンドンのトッテナム・ホットスパー・スタジアム(Tottenham Hotspur Stadium)で行われ、WBOの指名挑戦者オレクサンドル・ウシク(Oleksandr Usyk、ウクライナ)が王者アンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)に判定3-0で勝利し、王座を獲得した。

 ロンドン五輪金メダリスト同士の一戦で、ジャッジは117-112、116-112、115-113で3人全員が見事な戦いを見せたウシクを順当に支持し、元クルーザー級4団体統一王者がヘビー級わずか3戦目でベルトを奪取した。

 プロ転向後の無敗を19試合に伸ばしたウシクは、イベンダー・ホリフィールド(Evander Holyfield)氏とデビッド・ヘイ(David Haye)氏に続き、クルーザー級とヘビー級の2階級制覇を果たした史上3人目のボクサーとなった。

 ウシクは「大きな勝利だ。予想していた通りの試合展開になった。アンソニーに押された瞬間もあったが、何も特別なことじゃない」と話し、「KOは目標にしておらず、陣営からKOを狙うなと言われていた。最初は激しく打ちにいこうとしたが、その後は自分のやるべきことに集中した」と明かした。

 一方のジョシュアは会場の6万2000人の観客から大声援の後押しを受けたが、技術面で相手に及ばず、最後はロープを背負いながら12回のゴングを迎えた。34歳のウシクより3歳若く、身長で約8センチ、体重でも9キロ近く上回っていたが、それを結果に反映させられず、アンディ・ルイス・ジュニア(Andy Ruiz Jr、米国)戦に続いてプロ2敗目を喫した。

 またこの敗戦で、WBC王者の同胞タイソン・フューリー(Tyson Fury)との王座統一戦をすぐに行うのは難しくなった。フューリーは10月、デオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)との防衛戦に臨む。(c)AFP/Julian Guyer