【9月27日 AFP】26日に40歳の誕生日を迎えた女子テニスのスーパースター、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)について、長年コーチを務めているパトリック・ムラトグルー(Patrick Mouratoglou)氏は「史上最高の選手」と褒めたたえている。

 元世界ランキング1位のセレーナは、マーガレット・コート(Margaret Court)氏が記録した四大大会(グランドスラム)歴代1位の通算24勝まであと1勝と迫っているが、2017年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2017)で同23勝目をマークしてから足踏みしている。

 だがムラトグルー氏はAFPとのインタビューで、同選手のレガシーはすでに揺るぎないものであると強調した。

 ムラトグルー氏は、コート氏がグランドスラム24勝のうち11勝を母国大会の全豪オープンで挙げたことに触れ、「マーガレット・コート氏は、選手の4分の3が全豪に出場しなかった時代にプレーしていた。当時のテニスはまだアマチュア競技で、16人のドローだった」と指摘。

「コート氏を軽視するつもりはないが、別の時代の話だ。もちろん、セレーナが記録を更新するに越したことはないが、そうしなくても、彼女が史上最高の選手であることに変わりはない」と主張した。

 通算7度のグランドスラム優勝を誇る姉ヴィーナス(Venus Williams、米国)も41歳で現役を続けているセレーナは、現在世界40位まで後退しており、今後の競技生活に関する質問も上がっている。

 そうした中で、同コーチは「まだ力はある。問題は本人がどれくらい望んでいるか、そしてそのために何をできるかだ」と付け加え、「娘が生まれてから、競技するのは難しくなっている。母親としての人生を選手生活より優先しないことにかなりの葛藤を抱えている。完全に理解できることだが」と述べた。

 さらに「それがグランドスラムで勝てなくなっている主な理由だと思う。彼女は家族のことが最優先で、一つの物事で最高の結果を出すには、それを二の次にはできない」と続け、「彼女はじっくり考えているところで、われわれはどんな結論が出るのか見守っていく」と語った。(c)AFP/Igor GEDILAGHINE