【9月25日 AFP】インドのヘアサロンでカットを失敗されて「重度のノイローゼ」になったとして、モデルの女性がサロン側に損害賠償を求めた裁判の判決で、首都ニューデリーの消費者裁判所は、2000万ルピー(約3000万円)の支払いを命じた。

 判決文によると、アーシュナ・ロイ(Aashna Roy)さんは2018年、同市の一流ホテル内のヘアサロンに行き、毛先10センチ程度のカットを頼んだ。

 ところが、美容師は根元から10センチを残して髪をばっさり切り落とし、ロイさんは大きなショックを受けた。

 裁判所は、ロイさんがすでにヘアケア製品の広告に出演してキャリアを築いていたことから、カットの失敗は「重度のノイローゼと精神的苦痛」を引き起こしたと判断した。

 さらに「女性が自分の髪を念入りにケアしていることを疑う余地はない」として、「多額の費用をかけて髪を良い状態に保ち、自分の髪に愛着も抱いている」と付け加えている。

「原告は期待していた仕事を失い、多大な損失を被った。そのことでライフスタイルも一変し、トップモデルになるという夢も打ち砕かれた」

 裁判所はサロンに対し、判決後8週間以内に2000万ルピーを支払うよう命じた。ただし、判決に不服がある場合、上訴することができる。(c)AFP