【9月25日 AFP】「クアッド(Quad)」と呼ばれる日米豪印の4か国の首脳は24日、米ホワイトハウス(White House)で初の直接会合を開催した。中国を念頭に、民主的で安定したインド太平洋を守る上での結束を確認した。

 言及こそなかったが米国のライバルとして台頭する中国を念頭に、新型コロナウイルスワクチンの供給、インフラ、気候変動、現代の生活に不可欠な半導体のサプライチェーン(供給網)の確保などについて話し合われた。

 スコット・モリソン(Scott Morrison)豪首相は会合の冒頭で、「私たち自由民主主義国は、自由を支持する世界秩序と、自由で開かれたインド太平洋を信じている。地域の強化、安定、繁栄につながると分かっているからだ」と述べた。

「自由で開かれた」という言葉は、経済・外交・軍事の面で影響力を強める中国に対するクアッドの懸念を表すものとなっている。

 菅義偉(Yoshihide Suga)首相は会合について、「4か国の強い結束と『自由で開かれたインド太平洋』という共通のビジョンへの揺るぎないコミットメントを示すものだ」と述べた。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)印首相は、「(4か国は)民主主義の価値観を共有している」と述べた。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は、ロシアや中国で強権統治が行われている時代において、民主主義国は力を証明する必要があるとしばしば語っており、クアッドがその最前線にいると述べた。

 バイデン氏は「私たち4か国は主要な民主主義国で、長い協力の歴史がある。われわれは物事を成し遂げる方法を知っており、この挑戦に立ち向かおうとしている」と続けた。(c)AFP/Sebastian Smith