【9月25日 AFP】英ロンドンのサザーク刑事法院(Southwark Crown Court)は24日、飛行機の上に張り付いて気候問題に抗議したパラリンピックの元金メダリスト、ジェームズ・ブラウン(James Brown)被告(56)に対し、公的不法妨害の罪で禁錮1年の有罪判決を言い渡した。

 北アイルランド出身のブラウン被告は、パラリンピック陸上男子(視覚障害クラス)の英国代表として金メダル2個、アイルランド代表として自転車の銅メダル1個に輝いた実績を持っている。

 気候変動の危機を訴える環境活動団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」が、2019年10月にロンドン・シティー空港(London City Airport)で行った数日間の抗議活動で、同被告はブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)の機体の屋根によじ登り、その場に自分の手を強力瞬間接着剤で貼り付けた。

「絶滅への反逆」は同被告が少なくとも6か月収監されることになると話し、「われわれの言論の自由や抗議する権利、そして環境問題の活動家にとって危険な判決である」と猛抗議している。また、顧問弁護士を通じて、団体として控訴する意向を明らかにした。

 検察によれば、ブラウン被告の抗議行動によって、300人以上の乗客が足止めされ、航空会社が4万ポンド(約606万円)の損害を被った。(c)AFP