【9月26日 AFP】インド北東部アッサム(Assam)州で22日、「世界サイの日(World Rhino Day)」を記念した密猟撲滅キャンペーンの一環として、絶滅危惧種のインドサイの角2500本近くが焼却処分された。

 一本角のインドサイはかつてインド北東部に広く生息していたが、狩猟や生息地の消失により、現在は主にアッサム州にわずか数千頭が残っているだけだ。

 サイの角の国際取引は、1977年にワシントン条約(CITES)で禁止された。しかし、伝統薬の原料として珍重する中国やベトナムで需要があることから、密猟が続いていると環境保護団体は警鐘を鳴らしている。

 アッサム州ボカカット(Bokakhat)で開いた式典で、ヒマンタ・ビスワ・サルマ(Himanta Biswa Sarma)州首相は「サイの角は、生きたサイに無傷で付いていてこそ至上の価値を持つ。(切り落とされた)これらの角には、何の価値もない」と発言。「きょうの行動で、アッサム州は二つのメッセージを発信したい。サイの角に薬効があるとは思わないということと、生きたサイの保護だけを大事にするということだ」と述べた。

 アッサム州政府が「世界サイの日」を記念する式典でサイの角を焼却したのは、今回が初めて。 (c)AFP