【9月22日 AFP】米国選抜と欧州選抜による男子ゴルフの対抗戦、第43回ライダーカップ(The 43rd Ryder Cup)に出場する米国のブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau)が、チームメートになるブルックス・ケプカ(Brooks Koepka)との不仲について、自慢の飛距離を武器にチームの勝利に貢献することで、批判も収まるかもしれないと話し、今は大会に集中しているとその話題を封印した。

 両者の対立は5月の全米プロゴルフ選手権(2021 PGA Championship)から始まり、SNSを通じて激しさを増している。その結果、デシャンボーは大会で「ブルックシー」とやじられたり、挑発されたりするようになり、ツアーはそういった行為に及ぶファンは退場させると宣言している。

 共に米国選抜に選ばれている二人は、チームの和を重視してひとまずこの問題は脇に置いているが、ウィスコンシン州のホイッスリング・ストレイツGC(Whistling Straits Golf Course)で24日に開幕する大会で、実際にファンがどんな行動を取るかは始まってみないと分からない状況になっている。

 デシャンボーは21日の会見で、「できる限り多くのポイントを取るつもりでいるし、そのことが状況を変えてくれるはずだと思っている」と認めた。

「実情がどうであれ、何かを言う人というのは常にいるものだ。自分が全ホールでホールインワンを決めても、何かを言う人間は現れる」

「だけどこれは僕だけの大会じゃない。大事なのはチームがどうライダーカップを戦い、優勝するかだ」

 昨年の全米オープン選手権(2020 US Open Championship)王者のデシャンボーは、20日にメジャー4勝のケプカと食事の席を共にしたことで、仲直りできたかもしれないと示唆している。

「SNSでのいざこざの大半は、外的な要因によるもので、必ずしも僕ら二人が原因ではない」

「昨晩は一緒に食事を取って、何も問題はなかった。大会が進む中で何か面白いことも起こるかもしれないが、それについて周囲にいろいろ漏らしたりはしない」

 それよりもデシャンボーは、ここ12大会で欧州選抜に9敗しているチームのことを考えている。ロングドライブ世界選手権(PLDA World Championship 2021)に向けた準備を進める中、直前に手を痛めたという報道にも言及し、まめができたのは8月のプレーオフを戦っていたときだと明かしている。

「この大会に全力で集中している。遠くへ飛ばしている理由は、一つには自分がそうやって勝ってきたからだし、このコースで自分の飛距離をどうアドバンテージにするかを考えているからだ」と話すデシャンボーは、ドライバーで時速200キロのボール初速を目指す中で、シーズン中盤よりもスピードはさらに上がっていると話している。(c)AFP/Jim SLATER