【9月22日 AFP】オーストラリア南東部で22日午前9時(日本時間午前8時)すぎ、マグニチュード(M)5.9の地震が発生した。死傷者は報告されていない。第2の都市メルボルンでは、めったにない出来事にパニックになった住民が屋外に飛び出した。

 米地質調査所(USGS)によると、地震の規模はM5.9、震源の深さは10キロ。

 メルボルンのチャペルストリート(Chapel Street)周辺の道路には、建物から落ちたとみられるれんがなどが散乱した。

 人口の多い南東部での大きな地震は珍しい。市内のカフェで働くパーカー・メイヨー(Parker Mayo)さん(30)はAFPに「かなり激しく揺れた。みんなショックを受けていた」と語った。

 メルボルン大学(University of Melbourne)の地質学者マイク・サンディフォード(Mike Sandiford)氏はAFPに対し「オーストラリア南東部では長年、この規模の地震は起こらなかった」と述べた。1800年代末にM6程度の非常に大きな地震が起こったとされるが、正確な規模は不明だという。

 同氏によると、南東部では大きな地震が10~20年に一度発生する。前回は2012年に同州ソープデール(Thorpdale)で起きたが、今回の地震はそれをはるかに上回ると指摘した。

 今回の震源に近いマンスフィールド(Mansfield)の町長は、小さな町で被害はなかったが、住民は驚いていると語った。

 当局によると、震源から約700キロ離れたダボー(Dubbo)で救助要請があり、消防隊や救助隊が出動した。

 国連総会(UN General Assembly)で米ニューヨークに滞在中のスコット・モリソン(Scott Morrison)首相は、オーストラリアではこうした地震はごくまれで、大変憂慮すべき出来事だと述べた。(c)AFP/William WEST