【9月20日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は20日、フランスの植民地だったアルジェリアの国民が独立を求めて戦った1954~62年のアルジェリア戦争で、フランス側に協力したアルジェリア人兵士「アルキ(Harki)」を冷遇したことについて、国家を代表して謝罪した。

 アルジェリア戦争では、現地の20万人以上がフランス軍に協力して独立勢力と戦った。しかし終戦時、フランス政府は保護を約束していたアルキをアルジェリアに置き去りにした。

 取り残されたアルキの多くは、独立後のアルジェリアで報復の対象となり虐殺された。フランスに逃れることができた人々について、政府は当初、滞在資格を否定。多くが家族と共に収容所に送られ、劣悪な環境での生活を強いられた。

 マクロン大統領は、アルキとその親族ら約300人を招いてエリゼ宮(Elysee Palace、大統領府)で式典を開き、アルキへの感謝を表明。さらに、フランスは「アルキやその妻子に対する義務を怠った」と認め、「私は許しを乞う。われわれは忘れない」と述べた。(c)AFP