【9月19日 AFP】アイスランドの首都レイキャビク近くで今年3月に始まった噴火は、19日で継続期間が半年となり、同国で発生した噴火としてはここおよそ50年で最長となった。

 レイキャビク南西のレイキャネース半島(Reykjanes Peninsula)のファグラダールスフィヤットル(Fagradalsfjall)山近くの亀裂から、最初に溶岩が噴き出したのは3月19日の午後。以降、アイスランド観光局によるとこれまでに30万人の見物客が訪れた。

 火山学者のソルバルドル・トールダルソン(Thorvaldur Thordarson)氏は、「6か月はそこそこ長い」と語った。

 これまで流れ出た溶岩は約1億4300万立方メートルに及ぶ。

 しかし、実はこの量は比較的少なく、過去230年で最大だったホルフロイン(Holuhraun)の噴火で流れ出た玄武岩質溶岩の、わずか10分の1にも満たない。

 アイスランドでこれまでに観測された噴火の最長記録は、50年以上前に同国南部沖に浮かぶスルツェイ(Surtsey)島で発生した噴火で、1963年11月~67年6月の4年近く続いた。

 アイスランド大学(University of Iceland)の地球科学研究所(Institute of Earth Science)によると、現在も噴火口1か所で活動が続いている。この噴火口は334メートルで、周辺地域の最高峰からわずか数十メートルに位置する。

 噴火活動が近いうちに衰退する兆候はなく、地球科学研究所のハルドル・ギアソン(Halldor Geirsson)氏は「どのマグマだまりにも十分なマグマがあるとみられる。噴火は長く続く可能性がある」と述べた。

 映像は15日撮影。(c)AFP