【9月19日 AFP】米首都ワシントンで18日、今年1月に起きた議会襲撃事件で議会に乱入したドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の支持者らを擁護する集会が開催された。集まったのは数百人で、警備に当たっていた警察官と報道関係者の数が参加者数を上回った。

 集会は事件発生日の1月6日にちなみ、「J6に正義を(Justice for J6)」と名付けられた。主催団体「ルック・アヘッド・アメリカ(Look Ahead America)」は、暴力行為を犯していないのに逮捕された人々に注目を集めることが目的だとし、700人が集まる許可を得ていた。

 参加者が米議会襲撃事件で逮捕された人々はジョー・バイデン(Joe Biden)政権の「政治犯」だと演説すると、周りから「彼らを釈放せよ!」とシュプレヒコールが上がった。

 バージニア州からデモに参加したデービッド・タッカー(David Thacker)さん(63)はAFPに、「彼らの権利が侵害されている」と述べた。「罪を犯したとしても、あのような扱い方をされるいわれはない」

 議員の多くは夏季休暇中のため来週までワシントンに戻らない予定で、議事堂内に議員はいなかった。

 主催団体は参加者に対し、警察官に敬意を払い、トランプ氏支持の横断幕などを持ち込まないよう呼び掛けていた。だが、「バイデンの政治犯に自由を」や、「(1月の議会襲撃で警官に射殺された)アシュリー・バビット(Ashli Babbit)に正義を」などと書かれたプラカードを掲げる人もいた。

 米議会警察(US Capitol Police)によると、デモ会場には警察官を除き400~450人が集まったが、報道関係者が多く含まれるとみられる。

 議事堂付近では、武器の違法所持などで4人が逮捕された。議会警察はデモ参加者と対抗集会参加者の衝突は回避したとしている。

 ルック・アヘッド・アメリカは、今後数週間にわたり全米各地で同様の集会を計画している。(c)AFP/Camille CAMDESSUS