【9月18日 AFP】米製薬大手モデルナ(Moderna)製の新型コロナウイルスワクチンが、長期的な重症化予防効果で米同業ファイザー(Pfizer)製ワクチンを上回ることを示した研究結果が17日、米疾病対策センター(CDC)により発表された。

 CDCの研究チームは、今年3月11日から8月15日の間に新型ウイルス感染症の重症化により入院した成人3689人のデータを分析した。この期間には、感染力の強い変異株「デルタ株」の感染が拡大する前と後の両方が含まれている。

 対象者のうち、モデルナ製ワクチンの接種を2回とも済ませた人は12.9%だったのに対し、ファイザー製は20.0%、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製は3.1%だった。

 全期間中の入院予防効果は、モデルナ製が93%、ファイザー製が88%、J&J製が68%だった。入院予防効果の低下はファイザー製で特に大きく、接種後14〜120日の91%から、121日以降には77%に減少。一方のモデルナ製は、93%から92%への低下にとどまった。

 モデルナ製ワクチンがファイザー製より優れた効果を発揮することを示す研究結果は増えており、CDCは先週にもモデルナ製の優位性を示した研究結果を発表していた。

 理由は完全に解明されていないが、モデルナ製の接種量がファイザー製の30マイクログラムよりも多い100マイクログラムであることが原因である可能性がある。また、接種2回の間隔がファイザー製で3週間なのに対し、モデルナ製が4週間であることが関係している可能性もある。(c)AFP