【9月17日 CGTN Japanese】中国の大陸部と香港の債券市場の共同発展を促すため、中国人民銀行(中央銀行、People's Bank of China)と香港金融管理局(HKMA)は15日、共同声明を発表し、中国大陸部と香港債券市場の相互連結を目指す協力メカニズムである「債券通(ボンドコネクト)」の「南向通」協力を許可することを明らかにしました。「南向通」は24日から開始する予定で、大陸部の機関投資家が大陸部と香港の基礎サービス機関とのリンクを通じ、香港債券市場に投資するメカニズムのことを指します。

 中国人民銀行による「南向通」に関する発表によりますと、中国人民銀行の要求を満たした中国国内の投資家は「南向通」を通じて債券の投資を行うことが可能となります。対象となる債権は海外で発行され、香港の債券市場で取引されるすべての債券です。

「南向通」クロスボーダー資金流出の金額について、年間総額と単日総額はそれぞれ最高5000億元(約8兆5000億円)と200億元(約3400億円)に定められています。中国の各国有商業銀行と地方銀行の他、外資系のスタンダードチャータード銀行、HSBCホールディングス、シティバンク、三菱UFJ銀行などの中国法人が関連の業務に参与します。

「債券通」メカニズムには「北向通」と「南向通」が含まれています。「北向通」とは海外の投資家が大陸部と香港の債券市場との相互連結を通じて、大陸部の債券市場に投資するメカニズムのことを指します。「北向通」は2017年7月に始まりました。「北向通」の開始前、海外の投資家が保有する中国債券は約8500億元(約14兆4500億円)でした。これまでに、その金額は3兆8000億元(約64兆6000億円)に達しており、年間成長率は40%を超えています。うち、「北向通」を利用した海外の投資家が保有する中国債券は1兆1000億元(約18兆7000億円)で、ここ4年間の取引額は合わせて12兆3000億元(約209兆1000億円)です。世界の資産管理機関の上位100社のうち、78社がそれを利用しているということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News