【9月16日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は15日、退任目前のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の精神状態を懸念して極秘裏に中国側に電話していたと報じられた米軍制服組トップのマーク・ミリー(Mark Milley)統合参謀本部議長について「絶大な信頼を置いている」と述べ、解任要求を一蹴した。

 ミリー氏が昨年10月と今年1月に中国側に連絡を取ったとされる問題をめぐり、共和党は文民統制を崩す行為だと非難し、解任するようバイデン氏に圧力をかけている。

 ミリー氏は、中国中央軍事委員会の李作成(Li Zuocheng)連合参謀部参謀長に電話したのは通常の職務の一環だったと主張した。

 統合参謀本部のデーブ・バトラー(Dave Butler)報道官(大佐)も、「ミリー氏が昨年10月と今年1月に中国などに電話をかけたのは、戦略的安定性を維持するため安心感を与える責務に沿ったものだった」と説明した。

 さらに、ミリー氏が米軍幹部に対し、トランプ氏が核攻撃を命令しようとした場合、まず自身に知らせるよう指示した件についても、通常の手続きだと述べた。

 ミリー氏の電話や指示の件は14日、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)のボブ・ウッドワード(Bob Woodward)、ロバート・コスタ(Robert Costa)両記者による内幕本「Peril(危機)」の内容として報じられた。(c)AFP/Paul HANDLEY