【9月16日 AFP】米国は15日、オーストラリアと英国との新たな安全保障の枠組み「オーカス(AUKUS)」を創設すると発表した。台頭する中国を念頭に、米英が豪の原子力潜水艦導入に協力し、インド太平洋における海軍力を強化する。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は、オーストラリアが原潜を導入できるようにすることで、「急速に進化する脅威に対処し、防御するために必要な最新の能力」を確保できると述べた。

 バイデン氏とボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相、スコット・モリソン(Scott Morrison)豪首相はオーストラリアの潜水艦隊について、核武装せず、原子力を動力とするだけだと強調した。

 中国には言及しなかったが、その意図は明確だ。

 モリソン氏は「われわれの世界は、インド太平洋地域を中心に複雑さを増している。同地域の未来は、われわれ全員の未来に影響する」と述べた。

 ジョンソン氏は、インド太平洋地域の安定と安全を守るため緊密に連携していくと述べた。

 モリソン氏は16日、フランスとの900億豪ドル(約7兆2100億円)規模の潜水艦調達契約を進めず、代わりに米英の技術を用いて原子力潜水艦を建造する方針を発表。アタック(Attack)級潜水艦調達を打ち切るという決定は「考えではなく、必要性が変わったためだ」と説明した。(c)AFP/Sebastian Smith