【9月15日 AFP】米ニューヨークのブロードウェー(Broadway)に14日、新型コロナウイルス流行による閉鎖から1年半を経て、人気ミュージカルが続々と戻ってきた。

 劇場は9月に入り徐々に営業を再開していたが、14日には人気作がまとめて再開し、ニューヨークの新型ウイルスからの復興を象徴する節目となった。

 再開したのは「ハミルトン(Hamilton)」と「ウィキッド(Wicked)」、「ライオンキング(The Lion King)」、「シカゴ(Chicago)」の4作品。

「ハミルトン」を見ようとボストン(Boston)から娘と来た女性は、「ブロードウェーが戻ってきた。みんなが楽しめる」と話した。

 アンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)前ニューヨーク州知事は5月、ブロードウェーは9月14日に再開すると表明していた。

 観客、役者、スタッフ、劇場従業員に新型ウイルスワクチンの接種が義務付けられている。また、観客は鑑賞中、マスクを着用しなければならない。

 新型ウイルス流行前には1週間で31公演があり、売り上げは約3300万ドル(約36億円)に上った。

 だが2020年3月にニューヨーク市に感染が拡大し、閉鎖を余儀なくされ、ミュージカル業界で数千人が仕事を失った。同市では新型ウイルスにより3万4000人が亡くなっている。

 公演は再開したものの、観客の3分の2を占めていた観光客はほとんど戻っていない。

 だが、同市や劇場は、ニューヨーカーや旅行者は生の演劇を見たがっていると自信を見せる。

 ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は、14日は「ニューヨーク復活の重要な夜」だと述べた。ブロードウェーは「私たちの心と魂にある」。(c)AFP/Peter HUTCHISON