【9月22日 AFP】地球温暖化はかつて、もっぱら自然現象だった。

 大気に含まれる気体の一部は赤外線を吸収する。これによって太陽からの熱が保たれ、地球の周りに熱の層ができる。

 これがいわゆる温室効果だ。温室効果がなければ気温は氷点下18度前後となり、地球で生命が存在できる可能性はないか、ないに等しい。

 しかし、主な温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)、メタン、一酸化二窒素の濃度は過去80万年で最高水準に達し、温暖化進行のペースが乱れた。

 過去130年で世界の平均地表面気温は0.85度上昇。今後80年で4度上昇するペースだ。

 科学者らは次のような人間の活動が気候に影響を与えているとの見解で一致している。

-化石燃料の燃焼
産業革命が始まった1750年以降、約2兆トンのCO2が放出されている。

-集約農業
世界の温室効果ガス排出量の10~12%を農業由来のメタンが占めている。その40%は家畜から発生したものだ。

-森林伐採
CO2を吸収する植生を破壊する。

 近年の気候変動はすでに世界各地で人間や自然に影響を与えており、次に示す現象は拡大の一途をたどっている。

-深刻化する干ばつ
-水害
-氷河融解による海面上昇と海域拡大
-海の酸性化
-生物種の絶滅

 国連(UN)の気候専門家らは、地球温暖化を直ちに抑えなければ、取り返しのつかない破滅的な結果を招くと警告している。(c)AFP