■「転機」

 50年でグリーンピースは大きくなった。今では50か国以上で3500人以上のスタッフが活動している。グリーンピースが批判する多国籍企業に匹敵する規模だ。

 気候変動の危機を訴える「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」のような若い団体も現れているが、モーガン氏はグリーンピースは今も「先鋭性」を失っていないと主張する。

 過去には直接行動で知られたグリーンピースだが、現在は気候変動関連で各国政府や企業を相手取り訴訟を起こすなど他の戦略を取り入れ、また他の環境保護団体や先住民団体との協力も強化しているという。

 モーガン氏は「地球の根本に関わる瞬間」であるCOP26の機会を、各国政府は生かせないのではないかと危惧する。「今、目にしているのは、まるで1980年代に逆行したかのように振る舞う各国政府の姿であり、深く懸念している」

 では、グリーンピースの次の50年には何が待っているのか?

「目標はグリーンピースが存在しなくなること」と言うモーガン氏。だが、環境保護運動の行く手にはさらに多くの闘いがあるだろうとし、その中でグリーンピースが「希望へと向かう運動の転機」を生み出す助けになれれば、と語った。(c)AFP/Danny KEMP