【9月14日 AFP】13日投票が締め切られたノルウェー総選挙(一院制、定数169)は即日開票され、労働党率いる左派野党連合が、保守党のアーナ・ソールバルグ(Erna Solberg)首相率いる中道右派連合を破り勝利した。西欧最大の産油国ノルウェーにおける石油産業の将来が争点となっていた。

 政権交代は2013年以来で、労働党のヨーナス・ガール・ストーレ(Jonas Gahr Store)党首が首相に就くのは確実。

 ストーレ氏は「われわれはついに『やった!』と言える」と勝利宣言した。一方、ソールバルグ首相は「ストーレ氏が明らかな多数から政権交代の支持を得たようだ」と述べ敗北を認めた。

 左派5党による野党連合が100議席を確保する見込み。開票率95%以上の段階で、労働党は連立を組むとみられる中央党、社会主義左翼党と合わせ圧倒的多数に達した。

 これにより、北欧5か国すべてが左派政権となる。

 ストーレ氏は保守党同様、石油依存経済からの段階的な脱却を掲げていた。

 8月に国連(UN)の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告書が公表されると、石油開発問題が最重要の争点となり、膨大な富をもたらした石油開発政策の見直しが迫られた。

 IPCCの報告を受け、左派とそれより消極的ではあるが右派双方の脱石油の動きが活発化した。

 石油産業はノルウェーの国内総生産(GDP)の14%、輸出の40%を占めている。(c)AFP/Pierre-Henry DESHAYES / with Tom Little