【9月14日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2021)の女子シングルスを制した英国のエマ・ラドゥカヌ(Emma Raducanu)について、同選手の元コーチが「世界を征服する」力があると断言した。

 四大大会(グランドスラム)の出場はこれがわずか2回目だった18歳のラドゥカヌは、予選から快進撃を見せると、11日の決勝でレイラ・フェルナンデス(Leylah Fernandez、カナダ)に勝利し、世界に旋風を巻き起こした。

 英国人女子がグランドスラムのシングルスで優勝するのは、1977年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を制したバージニア・ウェード(Virginia Wade)氏以来だった。

 ラドゥカヌの元コーチであるマーク・ペッチー(Mark Petchey)氏は、同選手にはすでに高い能力と意識があると認識しており、男子の元世界ランク1位で元弟子のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)に比肩するような長期的な活躍ができると考えている。

 ペッチー氏は13日、英ITVに対して、「ロンドンの国立テニスセンター(National Tennis Centre)で初めて会った日から、彼女には何か特別なものがあった」と話し、「アンディ・マレーとも1年間仕事をしたことがある。16歳の時のアンディを見たが、彼もボールを拾う力があった。一瞬の競技において、そうした能力があると特別なプレーが可能になる。エマもそれを兼ね備えている」と明かした。

 さらに「彼女にはあらゆる面で成長の可能性を感じる。サーブはまだ進化の途中だ。ネットプレーに関しては、位置取りをよく理解していくにつれてさらに上達していくだろう」と指摘し、「伸びしろはほんの少しというのではなく、かなりあると感じている。正直なところ、彼女は世界を征服するだろうと思っている」と断言した。(c)AFP