【9月11日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2021)は10日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第2シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)は6-4、7-5、6-2で第12シードのフェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime、カナダ)を下し、四大大会(グランドスラム)では自身3度目の決勝進出を決めた。

 2019年大会で準優勝を果たしているメドベージェフは、「きょうはベストのプレーだったとは思わないが、決勝進出はとてもハッピーだ」と喜んだ。アーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)で行われる12日の頂上決戦では、トップシードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と東京五輪金メダリストのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)の勝者と対戦する。

 これまでズベレフ戦では通算4勝5敗、ジョコビッチ戦では同3勝5敗と負け越しているメドベージェフは、今年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2021)決勝でジョコビッチに敗れており、「全豪オープンのことがあるから、もし相手がそう(ジョコビッチ)なら、彼を倒すためにコートにボールを残せるようにしてみせる」と意気込んだ。

 メドベージェフは第1セットの第7ゲームをラブゲームでブレークした後、この日記録した計12本のうち6本目のサービスエースで38分間に及んだ同セットをものにした。

 対するオジェ・アリアシムは第2セットを4-2でリードしたが、第9ゲームにはメドベージェフのダウンザラインのバックハンドウイナーや、自身のボレーがネットに引っ掛かるミスなどでセットポイントをふいにした。そして第11ゲームではフォアハンドをネットに掛けてしまい、メドベージェフが再びラブゲームでのブレークに成功してそのままセットを連取した。

 オジェ・アリアシムのフォアハンドが決まらない中、第3セットでは先にブレークに成功して2-1とリードしたメドベージェフは、第5ゲームのブレークポイントでまたしても相手のフォアハンドがネットに引っ掛かり4-1と突き放した後、最後はスマッシュを決めて2時間4分の勝負に決着をつけた。

 この試合で21歳のオジェ・アリアシムが勝っていれば、当時20歳で2009年大会を制したファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)の後では男子最年少のグランドスラムファイナリストとなっていた。また、全米オープンで第2シード以上の相手に白星を飾っていれば、2009年に当時大会5連覇中だったロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の優勝を阻んだデルポトロ以降では男子最年少の快挙となっていた。(c)AFP/Jim SLATER