【9月10日 CGTN Japanese】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は北京時間の10日午前、米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の要請に応じて電話会談を行いました。双方は中米関係と、共に関心を寄せる問題について幅広く意思疎通と交流を行いました。

 習主席はまず、ハリケーン「アイダ」によって米国の多くの地域で人命と財産への被害が出たことについて、バイデン大統領と米国国民への慰問の意を伝えました。これに対してバイデン大統領は謝意を示しました。

 習主席は、「米国が一時期から取ってきた対中政策は中米関係に深刻な困難をもたらしている。このことは両国人民と世界各国に共通する根本的利益に合致しない。中米が協力すれば、両国も世界も利益を得られる。中米が対立すれば、両国も世界も損害を被る。中米関係はうまくいくかどうかを選択するというものではない。どのようにうまくいかせるか、その答えを両国が共同で見いださねばならない」と指摘しました。その上で、「国際社会は現在、多くの共通の難題に直面している。中米関係を、安定した発展の正しい道にできるだけ早く戻すよう推し進め、両国と世界各国の人々に一層の幸せがもたらされることを希望する」との考えを示しました。

 習主席はさらに、気候変動などの問題における中国側の立場を説明し、「両国の関係部門が引き続き接触と対話を行い、気候変動やコロナ禍への対応、経済回復および重要な国際問題や地域問題での協調と協力を推進することを希望する」と表明しました。

 一方、バイデン大統領は「米中関係は世界で最も重要な二国間関係であり、米中双方が互いにいかに付き合うかが、世界の未来に大きな影響を及ぼすことになる。米国側はもとより、『一つの中国』の政策を変えようという考えは持っていない。中国側とより多くの率直な交流と建設的な対話を行い、双方が協力できる重点および優先分野を確定し、誤解や誤判断、予期せぬ衝突を避け、米中関係を正しい道に戻せるよう取り組んでいきたい。米国側は中国側と気候変動などの重要な問題について意思疎通と協力を強化し、より多くの共通認識を形成することを期待している」と述べました。

 双方は、中米関係と重要な国際問題を巡る両国首脳の意思疎通が中米関係の正しい発展を導き出す上で非常に重要であるとの共通認識に達し、さまざまな方式を通じて引き続き、常に連絡を取り合うことで合意しました。さらに、双方の実務レベルの作業を急がせ、幅広い対話を行うことによって中米関係を前進させるための条件を整えることでも意見を一致させました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News