【9月10日 AFP】ドイツ・ミュンヘン(Munich)の地方裁判所は9日、サッカー元同国代表DFジェローム・ボアテング(Jerome Boateng)被告に対し、3年前に元パートナーを暴行した罪で180万ユーロ(約2億3300万円)の罰金処分を科した。

 元恋人のシェリン・ゼンラー(Sherin Senler)さんに故意に身体的危害を加え、侮辱したとして有罪判決を受けたボアテング被告には、巨額の罰金が言い渡された。

 裁判官が判決を下した後、ボディーガードに囲まれながら急いで法廷を後にしたボアテング被告は黒いSUV(スポーツ用多目的車)に乗ってその場を離れ、カメラマンはその後を追った。

 検事は「有害な関係」と主張し、執行猶予付きの禁錮18月と150万ユーロ(約1億9500万円)の罰金を求刑していた。

 10シーズンを過ごしたドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)を離れ、今夏フランス・リーグ1のオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)と契約を結んだ33歳のボアテング被告は2018年、カリブ海でのバカンス中に、自身の双子の娘の母親であるゼンラーさんに暴力を振るったという。

 W杯ブラジル大会(2014 World Cup)の優勝メンバーでもあるボアテング被告は、約2時間にわたって証言を行う中で、当初は罪状を否認していた。

 法廷に立ったゼンラーさんは、バカンス中に激しい口論になった際、ボアテング被告から殴られ、少しの間息が詰まった当時の様子を語った。

 両者の間の緊張は高まりつつあったようで、ボアテング被告はパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)への移籍を希望していたものの、居住をめぐって2人の意見は対立し、結局この契約は実現しなかった。口論のきっかけはカードゲームだったという。(c)AFP