山火事に自前の消防車を用意 米加州のワイン製造者
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■森の整備は消防車を数台持つより大事
ワイン製造者は、自分の土地を守るためには努力が必要だと分かっている。ダンさんは、自分の土地周辺の茂みや樹木を取り除くために数千ドル(数十万円)を投じてきた。
それでも、保険料と比べれば微々たるものだ。保険料は、今年5倍以上にも跳ね上がって55万ドル(約6000万円)になった。
ダンさんの息子マイク(Mike Dunn)さんは、ブドウ畑を守る上で土地の整備は必須だと考えている。
「森の下生えの整備にはものすごく力を入れてきた。これは、消防車を数台持つよりも、ずっと大事だと思う」と言う。
ダンさんのワイナリーでは、仏ブルゴーニュ(Burgundy)産のたるで熟成させたワインを年に数万本生産している。価格は通常、1本85ドル(約9300円)から140ドル(約1万5000円)ほどだ。
だが、山火事の煙でいぶされてしまった昨年産のワインは、箱ワインとして売るしかなかった。価格は、ボトル1本に換算すると、わずか6ドル(約660円)だった。
「去年は2度避難した。山火事も近く、この年のワインはだめになった」と息子のマイクさんは言う。「死活問題だ」