【9月9日 AFP】2015年11月にフランス全土を揺るがしたパリ同時襲撃事件の歴史的公判が8日、同市で始まり、唯一生存している実行犯が出廷した。

 公判はパリ中心部に建設された専用施設で9か月間にわたり開かれる予定で、近年のフランスで最大規模の裁判となる。被告20人のうち14人が出廷し、残る6人は欠席裁判となる。

 事件では、3組の自爆犯と銃撃犯がバーやレストラン、コンサートホール「バタクラン(Bataclan)」を襲撃し、130人が死亡、約350人が負傷。犯行はシリアで計画され、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 唯一生存した実行犯のサラ・アブデスラム(Salah Abdeslam)被告(31)は犯行後、身に着けていた自爆ベルトを捨て、ベルギー・ブリュッセルに逃亡。身柄を拘束された後は、フランスの捜査当局への協力を拒否してきた。

 同被告は公判初日、黒いTシャツを着て、黒ひげと髪を伸ばした姿で出廷。初日の手続きの一環として氏名の確認を求められた際、「アラーの他に神はいない」と述べてイスラム教への信仰を表明した。職業と両親の氏名確認を求められると、「私はイスラム国の戦闘員になるためにすべての職業を捨てた」と答え、「父と母の名前は関係ない」と供述した。

 裁判は2022年5月まで続き、145日間の審理に弁護士約330人と被害者約300人が参加する予定。11月には、事件当時仏大統領を務めていたフランソワ・オランド(Francois Hollande)氏が証言する。(c)AFP/Marie Dhumieres, Anne-Sophie Lasserre