【9月8日 AFP】(写真追加)日本向けの使用済み核燃料から取り出したプルトニウムで作る「MOX燃料」が7日夜、フランス北部シェルブール(Cherbourg)港に運ばれた。環境監視団体グリーンピース(Greenpeace)が明らかにした。

 AFPのフォトグラファーは8日未明、シェルブールアンコタンタン(Cherbourg-en-Cotentin)で貨物が通過するのを確認した。現場は厳重な警備が敷かれていた。

 グリーンピースや反核団体は、貨物の通過点で抗議デモを行った。

 グリーンピースは、MOX燃料は「極めて危険な物資」であり、輸出を許可すべきではないと主張している。

 使用済み燃料には、再利用できるウランやプルトニウムが残っており、再処理によって取り出すことが可能で、これらを使ってMOX燃料が作られる。

 フランスから日本にMOX燃料が輸出されるのは、1999年以降7回目となる。

 グリーンピースによると、英国の船舶2隻が8日にシェルブール港で燃料を積み込み、福井県高浜町へ向かう予定だ。燃料は高浜発電所の原子炉2基で使用されるという。

 日本国内で稼働中の原子炉は3月時点で9基に上る。2011年の福島第1原子力発電所の事故以前は54基が稼働していた。(c)AFP