【9月12日 AFP】アルプス最大のアレッチ(Aletsch)氷河(面積約80平方キロ)のデータ分析で、気候変動が氷河に与える深刻な影響が示されている。

 スイスには約1800の氷河があり、その氷の総量の約5分の1がアレッチ氷河に集中している。だがこの10年間、同氷河の厚さは毎年1.5メートルずつ薄くなっている。

 スイス氷河モニタリングネットワーク(GLAMOS)のリーダーで雪氷学者のマティアス・フス(Matthias Huss)氏(41)は、「この変化は本当に、本当に急速だ」と話す。

 フス氏は2019年9月、スイス北東部のピツォル(Pizol)氷河の消滅を悼んで「葬送行進」を行う催しに参加した。

 フス氏は「あの後、私たちはピツォルの積極的なモニタリングをやめた。もはや意味がないからだ」と語った。「今後10~20年で、確実に他にも有名な氷河が消滅するだろう」 (c)AFP/Eloi ROUYER