【9月6日 Xinhua News】中国江蘇省(Jiangsu)蘇州市(Suzhou)の呉文化博物館で4日、特別展「世間楽土-呉県文物デジタル展」が開幕した。かつて呉と呼ばれた江南地方の文化財が、現代テクノロジーの力で新たな魅力を発信している。

 秦代に設置された呉県は、現在の蘇州市全域と上海西部という広い範囲を管轄した。かつての蘇州府、さらには江南地域全体の中心であり、呉文化の重要な発祥地の一つだった。

 今回の特別展は、呉県でこれまで実施された大規模な考古学調査とデジタルデータに基づき、パノラマ写真や三次元再構成、小型無人機による空撮などの技術を採用。全国重点文物保護単位(国宝・国重要文化財)、江蘇省や蘇州市の文物保護単位(省、市重要文化財)を集め、十数カ所の歴史文化名鎮・名村と数十棟の歴史的建造物全貌を再現した。

 同館の担当者は、現代のデジタル技術を通じて呉の山河を記録、鑑賞することで、人々が江南文化の脈絡をいかに継承するかを考える助けになればと語った。(c)Xinhua News/AFPBB News