【9月6日 AFP】リビアで長年にわたり独裁体制を敷いた故ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の息子サーディ・カダフィ(Saadi Kadhafi)氏(47)が釈放された。法務省筋が5日、AFPに明らかにした。カダフィ大佐は2011年に殺害され、政権は崩壊した。

 同筋は、サーディ氏が「数年前の裁判所の決定に従って」釈放されたと述べたが、現在もリビア国内にいるかには言及しなかった。検察関係者もAFPに対し、同氏が釈放されたと認めた。

 複数のメディアは5日、サーディ氏が航空機でトルコに向かったと示唆した。

 サーディ氏は元サッカー選手で、カダフィ独裁政権時代はプレーボーイとして知られた。独裁政権崩壊後、2011年の抗議デモ参加者への犯罪行為と2005年のリビアのサッカーコーチ、バシール・ラヤニ(Bashir al-Rayani)氏殺害の罪で、首都トリポリの刑務所に収容された。

 控訴審は2018年4月、ラヤニ氏殺害について無罪判決を下した。

 2011年のデモでは、カダフィ大佐の息子7人のうち3人が殺された。カダフィ政権崩壊以降、リビアは混乱状態となった。(c)AFP