【9月2日 AFP】アフガニスタンの首都カブールの空港に1日、米軍撤退後で初となる航空便が到着した。援助の生命線となる空港の復旧に向けた第一歩となる。

 関係者がAFPに語ったところによると、到着したのはカタールの技術専門家チームを乗せたカタール航空(Qatar Airways)便。米軍がアフガニスタンから完全撤退した8月30日以降、カブール国際空港(Kabul International Airport)に着陸した初の航空便となった。

 国連(UN)は、戦争で荒廃したアフガニスタンに「人道的大惨事」が迫っていると警告。カタールの技術者らは、援助に使われる航空便の再開と、新政権から逃れる人々の移動の自由を確保することを目指している。

 空港の運営は、反政府勢力だったイスラム主義組織タリバン(Taliban)が政権運営に移行する上で直面している多くの課題の一つであり、運営権をめぐる協議が現在行われている。

 アフガニスタンでは現在も、タリバンの報復を恐れる大勢の人々が国内に取り残されている。欧州議会(European Parliament)のダビド・サッソリ(David Sassoli)議長は1日、スロベニアで開催された会議で、タリバン政権から逃れるアフガン移民の流入に欧州連合(EU)は備える必要があると警告。「この作戦に参加したわれわれは、アフガニスタンが自分たちの問題ではないというふりをすることはできない」と述べた。(c)AFP/David Fox