【9月1日 Xinhua News】中国雲南省(Yunnan)シーサンパンナ・ダイ族自治州でこのほど、生後6日の赤ちゃんゾウが臍帯(さいたい)化膿(かのう)などの症状が出たため群れに見捨てられ、地元の動物保護部門に救助された。8月31日午前現在、赤ちゃんゾウは熱が下がり、病状と精神状態は好転しつつあるが、依然として予断を許さない状況が続いている。

 地元のアジアゾウ監視員によると、8月28日午前、同自治州勐臘県(Mengla)勐伴村紅衛組を通りかかったゾウの群れのかなり後方をゾウの親子が歩いていたが、午後にバショウの群生地で赤ちゃんゾウが群れに追い付くことができなくなり、やがて母親からも見捨てられた。

 同自治州林業・草原局は8月29日、母親が赤ちゃんゾウのところに戻って来なかったことを確認し、関係部門に赤ちゃんゾウを救助するよう求めた。赤ちゃんゾウは同日午後、自治州のアジアゾウ種源繁殖・救助センターに運ばれ、治療を受けた。

 検査の結果、赤ちゃんゾウは体長99センチ、体高95センチ、体重85キロの雄だった。臍帯化膿と炎症がひどく、下痢や発熱、心拍数の増加、足と顔面の腫脹(しゅちょう)などの症状を伴い、体が非常に弱り、生命の危機にひんしていた。救助センターの職員が消毒して薬を投与し、羊のミルクを飲ませると、子ゾウは精神状態が安定した。

 救助センターでゾウの治療に当たる獣医師の保明偉(Bao Mingwei)さんは、赤ちゃんゾウがあまりにも小さいため救助が非常に難しく、まだ予断を許さないと説明。「救助活動を始めてから出会った最も小さい野生ゾウだ」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News