【8月31日 AFP】ハリケーン「アイダ(Ida)」が上陸した米南部ルイジアナ州は壊滅的被害を受け、30日には救助隊が取り残された人がいないかどうか、がれきの中をくまなく捜索した。前日の暴風雨では少なくとも2人が死亡し、洪水で多数が立ち往生し、民家の屋根が吹き飛ばされた。

 アイダが、5段階のうち2番目に強い「カテゴリー4」の勢力を保ったままルイジアナ州沿岸に上陸して24時間以上が経過したが、同州ニューオーリンズ(New Orleans)のほぼ全域で依然、停電が続いている。

 8月30日は、16年前に甚大な被害を出したハリケーン「カトリーナ(Katrina)」が上陸したのと同じ日だ。

 捜索・救助活動は、屋内避難していた人々に焦点を当てて行われている。一方、地元当局は、自宅外に避難していた住民に対し、ライフラインが断たれている上、倒木やがれき、切れた電線などの危険要素が依然残っているとして、まだ帰宅しないよう呼び掛けた。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、ルイジアナ、ミシシッピ両州に大規模災害宣言を発出した。これにより州政府は、連邦政府の援助を活用することができる。

 日本時間31日午後6時の時点で、アイダはテネシー州ナッシュビル(Nashville)の南西300キロの地点を通過。9月1日には1日かけて中部大西洋沿岸地域を通過する見通しで、鉄砲水などを引き起こす恐れがある。(c)AFP/Daxia ROJAS