【8月31日 AFP】アフガニスタンから最後の外国軍機が飛び立った数時間後、イスラム主義組織タリバン(Taliban)の幹部らが特殊部隊に護衛されながら首都カブールの国際空港を闊歩(かっぽ)した。

 タリバンのザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官は、いつもの平然とした表情とは打って変わって満面の笑みで、関係者一行を滑走路へと率いた。

「バドリ313(Badri 313)」と呼ばれる特殊部隊は、タリバンの白い旗をはためかせながら、米国製ライフルを持ち写真撮影に臨んだ。

 かつてアフガニスタンで最も安全な場所の一つだったこの空港の旅客ターミナルは荒れ果て、すべての入り口近くの床には空の薬きょうが散乱していた。破壊された米軍のヘリコプターも残され、特殊部隊が念入りに調べていた。

 タリバンがカブールを制圧した今月15日以降、大勢が国外退避を試みて空港に殺到したが、それより多くの人々が空港周辺のタリバンの検問所で行く手を阻まれた。

 空港に続く道路に設置された検問所は31日、1か所を除いてすべて撤去された。空港の雰囲気も変わり、タリバンの衛兵は上機嫌で運転手らと握手を交わしていた。

 空港の安全確保は重要な課題だ。タリバンは、どの国の軍にもアフガニスタン駐留を認めないと繰り返し主張している。(c)AFP/David FOX