【8月31日 AFP】米国防総省とイスラム主義組織タリバン(Taliban)はそれぞれ、米軍がアフガニスタンからの撤退を完了したと発表し、同国で約20年続いた紛争が終結した。これを受けて同国の首都カブールでは31日未明、祝砲が鳴り響いた。

 タリバンのザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官は、「31日午前0時、最後の米軍部隊がカブールの空港を離れ、わが国は完全に独立した」とツイッター(Twitter)で発表した。「アラー(神)にたたえあれ」

 米国防総省も30日夜、アフガニスタンから最後の米軍部隊が撤退したと発表した。首都カブールのAFP特派員によると、複数のタリバン検問所から祝砲が鳴り響き、グリーンゾーン(Green Zone)からは戦闘員の歓声が上がった。

 タリバン幹部のアナス・ハッカニ(Anas Haqqani)氏は、「われわれは再び歴史的な偉業を成し遂げた」とツイートした。「20年にわたるジハード(聖戦)、犠牲、苦難を経て、このような歴史的瞬間を目にすることを誇りに思う」と述べた。

 タリバン副報道官のビラル・カリミ(Bilal Karimi)氏はAFPの電話取材に対し、「すべての米軍がアフガニスタンを去り、われわれはとても喜んでいる…祝砲が聞こえるだろう」と語った。

 最初の発表から45分たった時点でも小銃や重機関銃による祝砲が響き渡り、えい光弾が夜空を照らした。

 ハッカニ氏はその後のツイートで、見物人の負傷を防ぐため、祝砲をやめるよう戦闘員らに呼び掛けた。

 映像は撤退のためカブールの空港から離陸する米軍機と、鳴り響く祝砲。30日撮影。(c)AFP