【8月30日 AFP】米南部ルイジアナ州に29日、ハリケーン「アイダ(Ida)」が上陸した。勢力の強さは、5段階で上から2番目に強い「カテゴリー4」。29日は16年前に大型ハリケーン「カトリーナ(Katrina)」が同州に上陸した日に当たる。

 米国立ハリケーンセンター(NHC)は、「非常に危険なカテゴリー4のハリケーン・アイダが、ルイジアナ州ポートフォーション(Port Fourchon)に上陸する」との注意報を発表していた。

 アイダはグリニッジ標準時(GMT)午後4時55分(日本時間30日午前1時55分)、ニューオーリンズ(New Orleans)の南約160キロに位置するポートフォーションに上陸した。最大瞬間風速は推計67メートル。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、アイダは生命を脅かす恐れがあり、「激しく吹き荒れ、触れるものすべてを破壊する」と警戒を促した。

 NHCは地域一帯に、強風による壊滅的な被害が出る恐れがあるとして注意を呼び掛けている。

 ルイジアナのジョンベル・エドワーズ(John Bel Edwards)州知事は、アイダは同州を襲ったハリケーンとしては1850年以来最強となる可能性があると述べ、避難を呼び掛けた。

 ニューオーリンズの南にある防波島グランドアイル(Grand Isle)では、アイダの影響で洪水が発生し、低地の幹線道路が冠水した。

 全米の停電状況を追跡するウェブサイト「PowerOutage.US」によると、29日午後までに36万5000世帯が停電し、広範囲で停電が長期化する恐れがあるとみられている。

 ニューオーリンズでは当局の警告を受けて多くの住民が避難し、アイダが上陸する数日前から街を離れる車で渋滞が起きた。(c)AFP/Daxia ROJAS