【8月30日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)の会長を12年にわたって務めたジャック・ロゲ(Jacques Rogge)氏が、79歳で死去した。IOCが29日に発表した。

 IOCは「非常に残念だが、IOC前会長のジャック・ロゲが79歳でこの世を去ったことをお知らせする」と発表した。

 ロゲ氏の後を継いだトーマス・バッハ(Thomas Bach)現会長は「何よりもまず、ジャックはスポーツ、そしてアスリートとの関わりを愛していた。情熱を周囲に波及させ、スポーツの喜びを伝染させた」とコメント。

「会長としても実績を残し、IOCの近代化と改革に尽力した。クリーンなスポーツの熱烈な支持者でもあり、ドーピングという悪と休まず闘った」と振り返り、「五輪ムーブメント全体が、偉大な友人であり、熱心なスポーツファンでもあった人物を失ったことを深く悼むだろう」と続けた。

 スポーツ医学の学位を持つ整形外科医だったロゲ前会長は、現役時代にラグビーのベルギー代表として活躍し、世界王者にも輝いたセーリングでは1968年と1972年、1976年の五輪に出場した。

 現役引退後はベルギーと欧州のオリンピック委員会を率いた後、2001年に8代目のIOC会長に選出され、2013年にバッハ現会長に引き継ぐまで同職を担った。退任後は、国連(UN)の青年・難民・スポーツ担当特使を務めた。(c)AFP