【8月29日 AFP】インドでカースト最下層ダリット(Dalit)の少女(9)がレイプ後に殺害された事件で28日、聖職者(53)ら男4人が集団強姦(ごうかん)罪と殺人罪で訴追された。警察が明らかにした。事件をめぐっては首都ニューデリーで連日抗議デモが行われた。

 少女は今月1日、火葬場に水をくみに行った際に男らに暴行されたとみられている。

 男らはその後逮捕され、現在勾留されている。有罪となれば死刑に処される可能性もある。

 少女の母親は警察に対し、男らに火葬場に呼び出され、娘は感電死したと告げられたと話していた。警察に通報すれば、少女の遺体は検視され、臓器を取り出されて売られるとも言われたという。

 その後、少女の遺体の火葬が始まったが、地元住民らが介入し、まきの山から焼けた遺体の一部を取り返した。

 国家犯罪記録局(NCRB)によると、インドでは2019年、少女と女性に対するレイプ事件が1日平均90件近く報告された。ただし、多数の性的暴行事件が通報されていないと考えられている。

 今回の事件で、2億人いるとされるダリットの扱われ方も浮き彫りとなった。(c)AFP